NGO SESCO 論考 NO. 12 ウスビ・サコ学長の著書紹介
NGO SESCO 論考 NO. 12
ウスビ・サコ学長の著書紹介
日本の大学に初のアフリカ人学長が誕生した。京都精華大学のマリ人ウスビ・サコ教授である。2018年4月の就任以来、新聞、雑誌、TVなどに度々登場して大活躍、著書も次々と出版されている。紹介したい。
『サコ学長、日本を語る』(朝日新聞出版 2020年7月)。
目次は、1赤の他人に教育されるマリ―サコすくすく育つ 2ヨーロッパだけが世界じゃない―サコ、異文化に出会う 3マリアンジャパニーズとして生きる―サコ、家庭を持つ 4十人十色の学生たち―サコ、教鞭をとる 5一緒に、大学をつくりたい―サコ、学長になる 6ここがヘンだよ、日本の学び―サコ、教育を斬る 7大学よ、意志を持て―サコ、大学を叱る 8コロナの時代をどう生きるか―サコ、日本に提言する。「教育とは、偏差値でも識字率でもない。個人を幸せにするためである。幸せとは何か。その基準は、それぞれの国や地域、民族、個人によって違い、そこには決まった概念もイメージも、正解もない。」「なんでやねん」連発の波乱万丈なサコ先生の人生観「ええやんか」とコミカルに軽くいなす生き方には唸るばかりだ。
『アフリカ人学長、京都修行中』(文藝春秋 2021年2月)
目次は、プロローグ 京都とマリと空間人類学 1京都人コード 2いけずな京都が私の居場所 3揺れる京都
4京町家の謎 5京都イノベーション サコさんは京都に住んでいてこんなにぶっちゃけて大丈夫かと心配になるが、表裏の激しい京都人とファンキーな留学生の報復絶倒のエピソードが盛沢山に語られている。サコさんだからこそ書けた今の京都の姿でもある。
『現代アフリカ文化の今』(青幻舎 2020年5月 編著に清水貴夫)
15の視点から、その現在地を探ると16人のアフリカ研究者・関係者が「現代アフリカ文化とその根底にあるもの」「アフリカのカルチャーシーンを視る」「グローバル空間で紡がれるアフリカ文化」について多面的に語っている。
便乗して弊著のPR。
『私のアフリカ、私の旅―繊維から教育、そして草の根GOへ』(竹林館 2018年3月)
57頁に「ウスビ・サコ博士との交流」。
『人と地球をたずねて―深尾幸市評論・エッセイ集』※(竹林館 2021年4月)
8頁に「ウスビ・サコ京都精華大学学長インタビュー」、51頁に講演「サコ先生のよもやまばなし―アフリカ人留学生のニッポンおもしろ滞在記」、58頁に「アフリカ・Meets・関西」での挨拶を掲載した。合わせて読んで頂ければ幸いである。※著者(深尾幸市)Tel 06-6831-0633 竹林館 06-4801-6111 Amazonなど。
2021.5.10
SESCO 副理事長 深尾幸市