NGO SESCO 論考 NO.47号 「祖国のために戦いますか」

 継続購読雑誌のひとつに『Hanada』がある。令和6年4月号の特集が「祖国のために戦いますか」。ロシアのウクライナ侵略、イスラエルのパレスチナ・ハマス組織への挑戦など世界情勢が緊迫している。「台湾有事は日本の有事」と言われ、極めて今日的なテーマを取り上げてみたい。

「もし戦争が起こったら国のために戦うか(2017年~20年)出典 World Values Survey。「世界価値観調査」による「もし戦争が起こったら国のために戦うか」の結果13.2%と79ヵ国中日本は最低と衝撃を与え話題になっている。隣国との比較においても、韓国67.4%、ロシア68.2%、台湾76.9%、中国88.6%と日本の低さは突出している。しかも、日本に次いで二番目に低いリトアニアは32.8%であるから日本の低さは異常と言えよう。

 低い順に1日本13.2% 2リトアニア32.8 3スペイン33.5 14ドイツ44.8 60台湾76.9 65スエーデン80.6 69エチオピア84.5 73インドネシア86.4 75中国88.6 79はヴェトナムの96.4%と国民のほぼ全員にその意識がある。「いいえ」「わからない」「無回答」と注釈が必要だが関心のある方は「World Values Survey」をじっくりと読んで頂きたい。日本の回答で「わからない」が38.1%もあるのは想定内。物足りないが安全保障教育がないがしろにされてきた戦後教育からはその程度かもしれない。

 高齢者であればこの問いに第二次世界大戦の学徒出陣特攻隊をイメージしていよう。3大学33人のインタビュー結果は、反戦教育 戦うメリットを余り感じていない 「国のため」への違和感 日本に必要なのは抑止力 安全保障を学ぶ機会がない 若い世代の政治への無関心 老いも若きもみんなで戦え。現代戦は、AI、ドローンの使用から自衛隊の後方支援まで貢献の仕方は色々ある。

「祖国のために戦いますか」では、櫻井よしこと織田邦男の対談で、安全保障講座に学生の人気がある。教えれば「台湾有事を自分のこととして」「中国は基本的に力の信奉者」「世界一、核に囲まれた国」と自覚して学ぶ。 竹田恒泰(後述)、神舘和典(後述)、岩田清文「自衛官靖國参拝と愛する人への言葉」。

「この国のかたち」では、乾正人「岸田再選はない! 日本保守党に期待」、長尾たかし「誤解を恐れず敢えて言う 政治のここに金がかかる」、高橋洋一「裏金問題の背後に財務省のシナリオ『大宏池会構想』」、D.アトキンソン「イギリスに学ぶわが政治刷新案」とある。

神舘和典「東大、早、慶三十三人に聞いてみた!」。
 これに比べて竹田恒泰「『徴兵制』の議論があってしかるべし」は具体的で「軍事訓練を受けていなければ戦うこと自体不可能だ。」とし、予備自衛隊の訓練を受ける制度の推奨は傾聴に値する。国民の意識改革にも繋がろう。戦争を嫌いにする米国の計画 「安全は無償」と勘違い 憲法改正を進めるとき 徴兵が日本に活力を与える 悲観することはない。 

「日本は、愛国を法律で命令するおかしな国とは前提が異なる。価値観調査の数字だけで一喜一憂するのではなく、本当に強い国になるにはどうしたらよいか、地道に積み上げていくことが肝要である。」熟慮断行。

3月 私が参加した行事 
3月6日(水)FEC関西新春国際セミナー 政府代表・特命全権大使 姫野勉「2025年の大阪・関西万博を含めた関西地域の未来像について」ホテルオオクラ神戸
3月29日(月)第13回 フレンドシップサロン「持続可能でなめらかな行動を生むデザイン」が未来を創る― ビジネスの可能性を拡げるソーシャルデザイン ― 大阪商工会議所

「もし戦争が起こったら国のために戦うか」(2017~20)

『Hanada』 4月春風号 
姫野勉特命全権大使 2024.3
大阪商工会議所 セミナー 

2024.4.10
NGO SESCO 副理事長 深尾幸市

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