NGO SESCO 論考 NO.6 SDGs雑感 ― 環境問題を中心に -

NGO SESCO 論考 NO.6
SDGs雑感 ― 環境問題を中心に -

地球と人の未来を守るため、2030年までに達成すべき17の目標を掲げた持続可能な開発
目標(SDGs)が国連で採択されて5年がたった。 紙幅の関係でここではロゴのみの記載
にとどめるがSDGsの17目標リストは次の通りである。

                           
1.貧困をなくす 2.飢餓をゼロに 3.すべての人に健康と福祉を 4.質の高い教育をみんなに 5.
ジェンダー平等を実現しよう 6.安全な水とトイレを世界中に 7.エネルギーをみんなに そ
してクリーンに 8.働きがいも経済成長も 9.産業と技術革新の基盤をつくろう 10.人や国の
不平等をなくそう 11.住み続けられるまちづくりを 12.つくる責任つかう責任 13.気候変動
に具体的な対策を 14.海の豊かさを守ろう 15.陸の豊かさも守ろう 16.平和と公正をすべて
の人に 17.パートナーシップで目標を達成しよう


さらに17の目標のもと、それらの目標を達成するための具体的な169個のターゲットに
加え、さらにその下に232個のインジケータ(指標)がある。


さて、SDGsの達成度は各国どのように評価されているのか。環境関連のランキングを
見ると1位スエーデン84.72点、 以下 デンマーク84.56 フィンランド83.77 フランス81.13
ドイツ80.77である。しかしこのインデックスの上位に入っている国々の一部は、地球環
境への負荷から見て持続不可能な状況にある。例えばスエーデンの現状は、生態学者が指
摘しているようにマテリアルフットプリントはアメリカと同程度で国民一人当たり約32ト
ンと世界でもかなり悪い水準だ。世界中の資源消費量は3倍の負荷をかけていると言われ
ている。フィンランドは二酸化炭素排出量国民一人当たり年間約13トンで石油大国サウジ
アラビアなみの水準であると。国連は今こそSDGインデックスを見直し、まずはエコロジ
カルな負荷を消費ベースで計算し国外での発生分も考慮に入れること。そして環境への負
荷と開発の成果を別々に評価し、それぞれの実態を正しく把握することにある。今地球に
はどんな負荷がかかり、その責任は誰にあるのか。もっと正確に示す必要があるように思
われる。


追記 : 直近、日本のSDGsへの関りとして、国際協力機構(JICA)が、中小企業
・SDGsビジネス支援事業(2020年度)の採択案件を公表した。関西圏では9件が採択され
、地域別では、アフリカ3件の採択となった諸点を紹介しておこう。
1.(株)ジー・キューブ タンザニア 「タンザニア国高純度透析用水製造・水質管理
者育成による人工透析治療の環境向上のための基礎調査」
2.(株)SIRC ルワンダ 「ルワンダ国SIRC IoTデバイスを活用した無収水対策に係わ
る案件化調査」
3. ダイキン工業(株)タンザニア 「高効率エアコンサブスクリプションビジネス案件化
調査」
 
参考文献 : 『ニューズウィーク日本版』 2020.10.13
「JICA PRESS RELEASE」 2020.9.29

2020.11.10
SESCO 副理事長 深尾幸市

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