理事長からのごあいさつ

 一年を振り返る余裕もなく時間が行く感じの毎日です。東日本大震災を国難として捉え、日本復興の話がメディアを賑わしていますが、犠牲となられた方々、被災された方々の心中ははかり知れない悲しみにあるのではないかと思います。阪神淡路大震災を経験した者として、あのなんとも表現できない地鳴りと、早朝の闇に光った一瞬の地球の軋みからくる火花のようなひかりを思い出してしまいます。心中より、犠牲となられたの方々のご冥福と被災された方々にお見舞い申し上げます。

 2011年4月 SESCOは18年目を迎えました。 
当会は、アフリカの子供たちの教育環境に目を向け、その改善に貢献しようと、主に、ガーナ共和国、コンゴ民主共和国を対象として支援活動してまいりました。
昨今、ボランティア活動がNPO化されていますが、SESCOは任意のボランティアグループで、コアメンバーは創立より変わらず活動を続けております。それぞれの仕事を持ち、それぞれの環境、・事情を抱えながらの継続活動です。
感じますことは、個々の事情もさることながら、日本国に漂う閉塞感、経済力の衰退といったものが、ボランティア活動に影響しているのではないか。ODA大国日本国が退歩し、日本は影が薄くなった、などという声をよく聞くようになりました。日本の高齢少子化も影響あるでしょう。確かに日本は変わりつつあると思います。そしてその中でのボランティア活動であるという認識を深めております。確かに我々は高齢化していますが、パートナーのアフリカの友人達も同じです。彼らともまた、セスコ創立からの付き合いを続けております。
継続、持続からくる力の蓄積、経験、知恵、ノウハウを結集していけるということ、そして築いてきたコンゴを中心としたアフリカ人脈。これからも、我々日本人の考え方、やり方を理解し、実行する現場パートナーの育成に努力してまいりますので、変わらぬ皆様の暖かいご支援とご指導をいただけますよう宜しくおねがい致します。

NGOセスコ 理事長
山口正俊